クラウドファンディングを世界に根付かせた、同プラットフォームの最大手「Kickstarter(キックスターター)」が先日、オープンソースの分散型プロトコルを開発し、開発したプロトコル上にサービスを移行する計画を発表しました。
クラウドファンディングは、ご存知の方も、そして利用したことがある方も多いと思いますが、
インターネットを通して自分の活動や夢を発信することで、想いに共感した人や活動を応援したいと思ってくれる人から資金を募る仕組みです。
出資相手に対して金銭的リターンのない「寄付型」、金銭リターンが伴う「投資型」、そしてプロジェクトが提供する何らかの権利や物品を購入することで支援を行う「購入型」がありますが、
中でも、ネットショッピング感覚で参加できる「購入型」が最も馴染みがあるクラウドファンディングでしょうか。
このクラウドファンディングは日本ではキャンプファイヤーなどが有名ですが、
Kickstarterは米国を中心に海外で有名なクラウドファンディングのプラットフォームになります。
そんなKickstarterが先日、
「ブロックチェーン上でサービスを動作させる分散型プロトコルを開発し、Kickstarterのコア機能をそのプロトコルに移行させる計画」を発表しました。
さらに、この開発させたプロトコルはオープンソースにし、誰もが活用できるようにする計画と発表。
そしてこのプロトコルを利用する方は、分散型にしたことによるメリットは享受できるが、これまでの見た目や操作性は変化しない、ということを開発段階で強調しています。
このことを要約すると、
Kickstarterは、Web3.0技術を使い、今のHTTPSから、我々にも馴染みがあるIPFSやFilecoinのエコシステムのような分散型のウェブインフラを独自に開発し、そこに自社のサービスを移管しつつ、このインフラをオープンに提供する予定。
利用者は分散型のメリット(データ保全の安全性や維持コスト)を享受しつつも、今までのインターネットやWebサービスと同じような使い勝手で利用できる、ということになります。
おそらく、Kickstarterは今後のNFT関連のプロジェクトの導入も見越しているのかも知れませんが、
これほど大型プロジェクトがプロトコルをまるまる分散型に移行するという話は珍しいですが、
後で振り返ってみるとこのKickstarterが分散型プロトコルを利用する企業が増えるきっかけとなっているかも知れませんよね。
Web3.0は新時代のウェブインフラであり、
IPFS / Filecoinの分散型プロトコルとエコシステムはその中でも最も知名度の高いプロジェクトである、、、とはいっても、一般的な知名度はまだまだの状況あることは否めません。
今回のKickstarterのように、多くの方に馴染みのある、知名度の高いWEBサービスが分散型に移管する企業が出てくれば、
IPFS/Filecoinのエコシステム自体も自ずと評価されていくと考えています。